※本記事は2011年頃の体験をもとに書いています。現状は異なる場合があります。
ヨーロッパ横断鉄道旅
この旅は“10日間でヨーロッパを横断できるか”をテーマに設計しています。
ヨーロッパ横断鉄道旅(10日間)の実体験をもとに、
ルート設計・手配・移動のコツをまとめました。
「短期間でも大陸横断はできるのか?」
という視点で、実際にやった方法と注意点を整理しています。
これから同様の旅を考えている方の参考になればと思います。
▼結論(短期間で横断するポイント)
ヨーロッパを鉄道で短期間に横断するには、以下の考え方が重要です。
- 夜行列車で距離を稼ぐ
- 日中は高速鉄道で移動する
- 乗り換えは余裕を持つ
- ルートは分解して組み立てる
目次
- ▼結論(短期間で横断するポイント)
- 前提(旅の概要)
- ルート設計の考え方(長距離鉄道の組み立て方)
- 手配の実体験(ロシア区間とヨーロッパ区間)
- 移動のコツ(夜行列車・高速鉄道の使い方)
- 国境越えと検査の実体験(ヨーロッパ鉄道)
- 持ち物リスト(長距離ヨーロッパ鉄道旅)
- 治安と注意点(スリ・トラブル対策)
- 食事の取り方(駅・車内・現地での実体験)
- 今ならどうするか(2026年視点)
- まとめ

前提(旅の概要)
・期間:10日間(休暇が取れるギリギリ)
・ルート:サンクトペテルブルク → リスボン
・主な移動:夜行列車+高速鉄道
(※詳細はまとめ記事参照)
ルート設計の考え方(長距離鉄道の組み立て方)
考えかた
今回のような長距離の乗り継ぎだと検索サイト一発で検索しきれないため、旅のルートは、トーマスクックの時刻表(当時)を見ながら組み立てました。
大まかな進行方向(今回はサンクトペテルブルク→モスクワ→リスボン)を決め、路線図を見ながらどの列車でどこまで進めるか、大きな幹となる区間を決め、細部の時刻を確認してゆく作業でした。
紙の時刻表をめくりながら、都市と都市をつないでいく形になります。
具体的な設計手順や考え方は、別記事で詳しく解説しています(予定)。
今との違い
現在であれば、地図を見ながら区間分割のあたりを付けて、
・公式サイト
・アプリ(Omioなど)
で区間ごと検索して組み立ててゆくか、ヨーロッパであれば、トーマス・クックの跡を継いだ、European Rail Timetableという紙の時刻表をAmazon等で海外から取り寄せて同様の作業をします。
こうした作業自体が旅の一部になります。
手配の実体験(ロシア区間とヨーロッパ区間)
ロシア区間(旅行会社手配)
・ホテル
・鉄道(サンクトペテルブルク→モスクワ→ベルリン)
・ビザ代行(サンクトペテルブルクでのロシア入国→鉄道でのベラルーシ出国まで)
ロシア区間は当時手続きが複雑かつ現地手配がほぼ不可だったため、旅行会社に依頼しました。(ビザ申請には事前の全予約書が必要)
結果的にここは任せて正解だったと感じています。
個人手配はかなりハードルが高いため、基本的には旅行会社利用が無難と考えました。
ヨーロッパ区間(個人手配)
・鉄道チケット
→ ヨーロッパ鉄道チケットセンターやEurail公式サイトを使った覚え。
・一部(スペインの高速鉄道など)は現地購入
ヨーロッパ鉄道チケットセンターはやり取りにちょっと時間がかかりますが、座席位置など細かい要望に対応できる部分もあり重宝しました。
多少のトラブルを許容できるなら個人手配で問題無いと思います。
移動のコツ(夜行列車・高速鉄道の使い方)
✓夜行列車を軸にする
移動と宿泊を兼ねることで、短期間でも長距離移動が可能になります。
今回の旅程では、モスクワ→ベルリン、ベルリン→パリ、アンダイエ→リスボン。
✓夜行がない都市間は高速鉄道で一気に移動
・TGV
・AVE
日中移動は高速列車を使うことで、効率よく長距離を移動できます。
今回の旅程では、パリ→アンダイエ。
✓要所で、ホテル泊を入れる。
休憩、観光、何より遅延や乗り継ぎトラブルのバッファ確保のため、
途中都市で宿泊や長時間接続を入れると安定します。
今回の旅程ではパリでの宿泊がそれにあたります。
✓乗り換えは余裕を持つ(例外あり)
パリ市内のように駅が分かれている場合、移動に時間がかかるため注意が必要です。
今回の旅程ではパリ市内のタクシー強行突破が一番ヒヤヒヤしました。
国境越えと検査の実体験(ヨーロッパ鉄道)
長距離鉄道旅では、国境越えの体験も大きな特徴の一つです。
✓ロシア〜ベラルーシ国境
審査なし。多分欧州におけるシェンゲン圏のような取扱かと。
✓ベラルーシ〜ポーランド国境
・パスポート回収方式(ベラルーシ出国)
・車内での入国審査(ポーランド入国)
言葉が分からなくても、最低限の英語で対応可能でした。
ベラルーシ出国時は税関検査で当初ロシア語がわからず検査官が交代しましたが。。。
✓軌間変更(台車交換)
ポーランド国境では列車ごと持ち上げて台車交換を行います。
かなり珍しい体験でした。
持ち物リスト(長距離ヨーロッパ鉄道旅)
※パスポートと決済手段(カード)は最優先で管理すること
✓必須
・パスポート
・現金(ユーロ中心)、クレジットカード
→ルーブルは円から直接両替が厳しいので、当初ドルを持って行き、ロシア国内でルーブルを入手していました。また、クレジットカード(または国際デビットカードのようなもの)は特にヨーロッパ圏になると必須かと思います。当時からこうでしたが、いまや現地キャッシュレスの手段等は複数検討が必要な時代ですね。
・鉄道チケット
→当時は正規のチケット用紙があったのでなくさないように厳重注意。
・その他チケット類
→紙orデータ。予約確認書などやっぱり紙で予備を持っていきます。
✓あると便利
・軽食(夜行列車用)
・トイレットペーパ(たまに列車内に無い。特にロシア)
・ウェットティッシュ
・耳栓・アイマスク
・小型南京錠
✓実際に役立ったもの
・食料(現地調達でも可。現地でまごつきそうなら日本からもっていくと安心)
・本(長時間移動の暇つぶし)
治安と注意点(スリ・トラブル対策)
※「やりすぎかな?」くらいでちょうどいいです
✓スリ対策(特に都市部)
・バルセロナ
・パリ
地下鉄などでは特に注意が必要です。視界内で荷物は抱える、時々後ろを振り返るなど、周囲に目を配る必要があります。
✓荷物管理
・貴重品は分散(間違ってもズボンの後ろポケットに入れない)
・バッグは常に視界内
スペインなどでは宿でも確認されるほど重要です。
✓ニセ警官(ロシアなど)
・結局出会いませんでしたが、よく言われています。賄賂などを要求する正規警官もいます。人気のない地下道などあまり暗い場所に立ち入ったりしないよう注意。
食事の取り方(駅・車内・現地での実体験)
・駅や車内で簡単に済ませることが多かった
・ファストフードやテイクアウト中心
言語に不安がある場合は、指差しで済む店が便利です。
時間に余裕があり、楽しむならカフェとかレストランとかも良いです。
実際ポルトガルでは友人とバルでひとしきり飲み食いしました。
ただ、その国その国での注文スタイル・ルールはあるので、事前に確認が必要と思います。
今ならどうするか(2026年視点)
・夜行列車は減少(または運休)
・予約はほぼオンラインで完結
・配車アプリで都市間移動も楽に
当時よりも手配自体は簡単になっている一方、ルートの自由度はやや下がっている印象です。高速鉄道で都市間を移動し、行き着いた都市で宿泊する感覚になると思います。
当時よりも情報は増えましたが、「ルートを組む」という本質は変わっていません。
なお、現在海外情勢の悪化に伴い、渡航が難しいところも出ています。最新の情報は別途確認がより必須となっています。
まとめ
ヨーロッパ横断鉄道旅は、
・夜行列車
・高速鉄道
を組み合わせることで、短期間でも実現可能です。
ルートを分解して組み立てれば、「大陸横断」も現実的な選択肢になります。
多少の不便さやトラブルも含めて、長距離鉄道ならではの魅力がある旅でした。