シルクロード鉄道旅の中でも、少し身構えていたのがこの区間でした。
タシケントからヌクスまで、ほぼ丸一日をかけて走る夜行列車。
正直なところ、久しぶりの中央アジア夜行列車で「ちゃんと乗れるのか」「寝られるのか」という不安はありました。
ただ、実際に乗ってみると——多少のトラブルも含めて、印象に残る移動になりました。
※本記事は2025年頃の体験をもとにしています。現在とは状況が異なる場合があります。
目次:
タシケント駅から乗車まで
出発はタシケントのユーニー駅から。
駅の雰囲気は数年前と比べて大きくは変わっていない印象です。
少し変わっていたのはチケットまわり。
今回は事前に「Tickets.kz」で予約していたのですが、PDFのチケットをそのまま使えるようになっていました。
駅に入る前には検査ブースがあり、
・チケット提示
・パスポート提示
・荷物検査
という流れ。空港のような雰囲気ですが、流れに乗れば特に問題はありません。
しばらくするとホームに列車が入線。
係員の声や周囲の動きを見ながら、自分の乗る列車を探します。
今回乗る列車はタシケント始発ではなく、前の都市から続いてきている列車でした。
そのため、単純に「タシケント-ヌクス」とは表示されておらず、始発・終着の都市名を確認しながらサボを見て判断。
乗る車両を見つけて、無事に乗り込みました。

車内と寝台の様子
車内に入り、まずは自分のベッドへ向かいます。
この列車は翌日の夕方にヌクスへ到着する長距離列車。
あらかじめタシケント市内でパンやサンドイッチを買い込んでおいたのは正解でした。
……と、ここでまさかの展開。
自分の指定されたベッドに、すでに人がいる。
しかも、完全に寝ているおばあさんでした。
一瞬どうするか迷いましたが、起こして交渉する気力もなく、すぐ上を見ると上段が空いている。最上段は荷物置き場なので実質「中段」ですが。
結局、そのままそこに収まることにしました。
途中で車掌の検札もあり、周囲もなんとなく状況に気づいていたようでしたが、特に何も言われることはなく——
そのままヌクスまで乗り切ることになります。
そして、この「中段」がなかなかの曲者でした。
高さが低く、体を折り曲げないとまともに動けない。
パンを食べるだけでもちょっとした工夫が必要なレベルです。
最初は戸惑いましたが、しばらくすると妙に慣れてくるのが不思議なところ。

車内での過ごし方と環境
車内では基本的に、持ち込んだ食事を食べたり、横になって過ごしたりと、ゆっくりした時間が流れます。
ただ、快適かと言われると一筋縄ではいきません。
まず、窓。
これが完全に閉まらず、微妙に隙間が空いている状態でした。しかもロックも効かない。
手で押さえていれば風は防げるものの、ずっとそうしているわけにもいかず、気づくとじわじわと冷気が入ってきます。
何時間かはどうにもならない時間を過ごすことになりました。
とはいえ、厳寒期でなかったのは救いでした。
夜はそれなりに揺れや音がありますが、眠れないほどではなく、気づけば朝。
長距離列車特有の、時間がゆっくり流れる感覚があります。
こうして一日かけて、列車は西へと進んでいきます。

ヌクス到着と移動
長い移動を経て、ヌクスに到着。
夕方の到着で、さすがに疲れが出ていました。
駅を出るとすぐにタクシーの呼び込みがあり、流れでそのままホテルへ。
楽ではありましたが、あとで考えるとYandexGoを使ったほうが安かったな、というのが正直なところです。
ホテルは事前に予約していたところにチェックイン。
こちらは特に問題もなく、スムーズに落ち着くことができました。
少し休んだあと、ガイドブックで目をつけていたトルコ料理屋へ。
徒歩15分ほどでしたが、一人でも入りやすく、メニューも写真付きで選びやすいお店でした。
しっかり食事をとって、ようやく人心地ついた、そんな一日でした。



まとめ
タシケントからヌクスまでの夜行列車。
ベッドのトラブルや設備の不便さなど、決して快適とは言い切れない部分もありましたが、それも含めて印象に残る移動でした。
中央アジアの空気を感じながら、ゆっくり進む長距離列車。
この区間は、シルクロード鉄道旅の中でもひとつのハイライトだったと思います。
シルクロード鉄道旅 ウズベキスタン~カザフスタン編
▶前回:②タシケント到着と市内観光
▶次回:④ヌクス市内観光